「グアダルーペの聖母(マリア)3」
April 2006
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カトリック3大奇跡の1つ「グアダルーペの聖母(マリア)」はメキシコの守護者としても厚い信仰を受けていますが、このティルマに描かれた 奇跡のマリア像には、色々な深い意味合いがこめられているといわれています。
今回は、描かれたマリアも身に着けているマントにちりばめられた星の意味を取り上げてみました。
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「奇跡の日の秘密」
マリアがファン・ディエゴの身につけていたティルマに現れるという奇跡が起こったのは、1531年12月12日の火曜日とされています。が、この日は偶然に選ばれたのではなく、この日でなければならない理由があったのです。
ちょうどこの日は、この年の冬至の日にあたっていました。そして、この冬至の日ということが大きな意味を持っていたのです。
スペインに攻め込まれる以前のメキシコの先住民族にとっての宗教カレンダーの上で、冬至の日というのは大変重要な意味を持っていました。その日は、太陽が暗闇に打ち勝ち、新しく生まれ変わる(再生の意味も込めて)日だという考え方がありました。
太陽は先住民族にとってのもっとも大切な信仰の対象です。その太陽が生まれ変わるという日に、マリアは真実の神が自分の息子に当たる「イエス・キリスト」だと伝えるために出現したのではないかといわれています。
そして、描かれたマリアがまとっているマントには、たくさんの星がちりばめられていますが、この中にも重大なメッセージがこめられています。この星々は、1531年12月12日の火曜日の明け方にAnahuacの谷から見えた、
もっとも輝いている46の星がちりばめられているということです。
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「マントの右側」
マリアのマントの向かって右側には、南の空に見える星座が輝いています。
まず、マリアの頭の部分から肩にかけて「OFIUCO(蛇つかい座)」の4つの星が輝いています。
その下には「LIBRA(天秤座)」が、そしてその右側には「ESCORPION(蠍座)」の頭の部分にあたる星へと続いていきます。
そして、その下側には「LOBO(オオカミ座)」を形作る2つの星と、「HIDRA(海蛇座)」の一番端の部分に当たる星が輝いています。
さらに、その下の方には「CRUZ DEL SUR(南十字星)」と、正方形が左に傾いたような「CENTAURO(ケンタウルス座)」が輝いています。
そして、ずっと下の方では、「SIRIO(シリウス)」が一人ぽつんと輝きを放っているのです。
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「マントの左側」
マリアのマントの向かって左側は、北の空の星座が輝いているのです。
マリアの肩の部分には、「BOYERO(牛飼い座)」の一部の星が輝いています。その左下の方には、フライパンのような形をした「OSA MAYOR(大熊座)」が続いて見えます。
そして、その右上のほうに戻ると、「BERENICE(髪の毛座)」の一部の星が、また、(大熊座の)右側に戻ってみますと、「LEBRELES(猟犬座)」の一部の星が見られます。
そして、(大熊座の)左側に戻ってみますと、「DRAGON(竜座)」の中で一番光り輝いている「THUBAN」の星が見られます。
もう少し下の方には、大熊座の一部にもなっている2つの星が輝いており、さらにその下の方に、「COCHERO(御者座)」を形作る2つの星が輝いています。
そして、(この図では一番した方にあたりますが)西の空には「TAURO(牡牛座)」を形作る3つの星が輝いています。
このように、マリアのマントには、メキシコの谷間を囲んだ星空の中でも、もっとも光り輝いていた46の星たちが凝縮されているのだといわれています。
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