旅行記 メキシコ編 その12

 春・夏物のオーダー商品の仕上がり具合の確認と、新商品を求めてメキシコへやってきました。
サンタプリスカ教会 January 2005 撮影

「メキシコへ」

 メキシコへの旅は、いつものように関空から始まりました。チェックイン時間を間違えて早く着きすぎてしまい、1時間ほど待つことになりましたが、 その間、メキシコの知り合いへのお土産をと、日本語の書かれたTシャツを探しに行きました。さすがに空港のショップには海外へのおみやげ物がそろっています。 日本語の書かれたTシャツもたくさんありましたが、最近はやっている漢字は「侍」、これは映画「ラストサムライ」の影響だそうです。それまでは「一番」だったとか。
 お土産も準備でき、チェックインカウンターへ向かうとちょうどチェックインも始まっていました。無事にチェックインは済むはずだったのですが、なぜか チケットの名前のスペルが間違っていて、その変更に時間を取られてしまいました。このまま変更できなかったら、どうなるのだろうか・・・とどきどきしていましたが、 戻ってきたスタッフの方から、今は変更した発券はできないので搭乗口で受け取ることになったと説明を受けました。
 心配しても仕方がないので、手荷物検査所へ向かいましたが今日はがらがらですぐに終わり、出国検査もあっという間でいつものようにあとはラウンジで時間を過ごしました。 予定通り搭乗も始まったのですが、係りの方からチケットのスペルの訂正はできないものの、引き換える前の元のチケットがあるので大丈夫だとの説明を受けました。

 飛行機も予定通りにまずはサンフランシスコに着いたのですが、着陸の1時間くらい前に乱気流に巻き込まれ、機体がとても揺れたのですが、そのために配られるはずだった朝食がキャンセル されてしまうというハプニングもありました。チケットのスペルの違いを心配しましたが、取り越し苦労だったようで、入国審査もスムーズに進み、指紋押捺と瞳孔検査も初めて経験しました。 アメリカへ入国するしないにかかわらず、すべての人に課せられていました。
 メキシコへ出発まで時間が少しありますので、ここでもラウンジで過ごし、ゲートへ向かいました。最初はすいているのかと思いましたが、どんどん人が増えてきました。 小さな子供連れの家族も何組かいるようで、中には大きなバギーカーをそのまま機内に持ち込もうとしているのを、係りの方から折りたたんで小さくするように説明されている人もいました。 飛行機に乗り込むと満席に近いようでしたが、とにかく眠くメキシコへ着くまでひたすら眠っていました。

 メキシコへの飛行も順調で、予定通りに到着し、空港の中をひたすら歩いて入国審査所へ向かいましたが、審査もあっさり終わり、手荷物もスムーズに受け取りタクシー乗り場へ向かいました。 最初やってきたタクシーの運転手さんからは、こちらの荷物が多いのを見て乗車拒否にあいましたが、次にやってきた運転手さんは気持ちよく乗せてくれました。 夕方ということもあって、道路は渋滞しており、いつものホテルまで少し時間がかかりましたが、無事に「HOTEL SEGOVIA」に到着しますと、なじみのボーイさんがすぐに荷物をとりに着てくれました。
 左写真 サンタプリスカ教会 January 2005 撮影


タスコの風景 January 2005 撮影 「シルバー商品の受け取りに」

 今回は、滞在日数が短いので、先にタスコへ行くことにしました。朝7:30頃にボーイさんに荷物を取りにきてもらい、一旦チェックアウトをした後、スーツケースなど大きな荷物は預けて、次の日の予約をしておきました。 地下鉄で、タスケーニャの駅に向かいましたが、電車の中はそれほど混んでおらず乗り降りを気にすることもなくスムーズに着きました。この季節は初めてではないのですが、今年はことに寒く、メキシコ人の方も例年になく寒いと話していました。 バスターミナルでタスコ行きのチケットを購入し出発を待っていましたが、待合の中もとにかく寒く少しでも風が入らない場所を探しながらバスを待っていました。
 出発時刻が近づき、バスも到着したので、乗り場へと向かいました。乗る前に手荷物をすべてチェックされて、飲み物を受け取りました。 予定より少し送れて出発しましたが、中はがらがらでみんな好きな座席へとどんどん移動していました。 バスは順調に走って、2時間半ほどでタスコに到着しました。

 バス停から、いつものシルバーのメーカーに電話をするとすぐにオーナーが迎えに来てくれて、お昼も近いこともあって食事をすることになり、 知り合いのホテルへ行くことになりました。いつもながらのすごい坂を登りきったホテル「Monte Taxco」ですが、途中すれ違った車の車体一面に、男性の写真が張られており、 びっくりしたのですが、オーナーは笑いながら、実はあの写真の男性はオーナーの娘むこのお兄さんで有名な歌手なんだと話してくれました。それにしても、日本では見られない光景だと思いました。
 ホテルへ着くと、入り口に立っていたスタッフと親しげに会話をしながら、レストランへと案内してくれました。前に来たときにはテラスの方の席でしたが、 さすがに今日は寒いので、室内の窓際の席にしました。メキシコシティよりは寒さはましですが、オーナーもいつもよりは寒いと話していました。 朝食のセットを頼み、素晴らしい風景に心癒されながらゆっくりと過ごしました。途中で、去年リクエストされて送った日本の着物の話になりましたが、 お孫さんの1歳のバースデーパーティで無事にその役目を果たしたようでした。サイズも丁度よく、お客様の評判も上々だったとオーナーもとても喜んでいました。 目のくりくりしたとても愛らしいお孫さんだったので、着物姿もさぞ可愛かっただろうと思いました。

 食事も終えて、次はオーナーのお宅に向かい、オーダーしている商品を確認することになりました。帰りのすごい下り道にひやひやしながら、今度は坂道をどんどん登ってお宅に向かいました。 お宅に着くと、いつもの居間のような部屋に通されましたが、今日はオーナーの奥さんと娘さんの2人が作業をしていました。
 今回はお土産に、雛人形を持ってきましたので、とりだして飾ってみせました。英語での説明書も用意してきたので、オーナーに渡しますととても熱心に読んでいました。 読み終わると、奥さんたちに人形について説明をしていました。奥さんたちも興味深げに説明を聞きながら人形を見ていました。ちょうどそのときに、息子さんが学校から帰ってきて、 話の輪に加わってきたのですが、彼も説明書を熱心に読んでいました。その後、5月5日の子供の日の説明もしますと、興味深げに聞いていました。
 息子さんは18歳で、ファーストネームがオーナーと同じで、お父さんの名前をついでいるのだそうです。彼は1年間アメリカに留学しており、将来はパイロットになりたいのだそうです。 英語も話せることから、このたびの商談でも通訳を務めてくれました。
 オーダーしていた商品はすべて仕上がっており、その上に出来上がったばかりの新商品も次々と見せてくれて、気に入ったものはもって帰っていいとうことでしたので、 一つづつゆっくり見せていただき、気に入ったものを選んでいきました。ネイティブインディアン柄やケルト模様など、色々なデザインがありました。 選び終わり、支払いを済ませると息子さんがソカロまで車で送ってくれることになりました。

 ソカロまでの道中で、息子さんからタスコが好きかとたずねられたので、風景が美しいし大好きだと答えますと笑っていました。反対に息子さんに聞いてみますと、「Sometime・・」という答えが返ってきました。 では、メキシコシティは?とたずねてみますと、目を輝かせながら、大好きだ、と返ってきました。
右写真  タスコの風景 January 2005 撮影
写真 タスコの風景 January 2005 撮影    写真 ホテル「モンテタスコ」 January 2005 撮影    写真 タスコの風景 January 2005 撮影

「サンタプリスカ教会のお祭り」

 ソカロで息子さんと別れ、まずは今夜泊まるホテル探しです。以前泊まったホテルは中に集会所があり、夜でも集まりがあったりして少しうるさかったので、今回は静かなところを探すことにしました。 ソカロから少し坂を下ったところに感じのいいホテルがあったので、部屋を見せてもらいますと広さもあり雰囲気も良かったのですが、予算より少し高かったのでもう少し探してみることにしました。 次は教会のすぐ前にある、ガイドブックにも載っているホテルへ行き、部屋を見せてもらいますと、シンプルながらバスタブも完備し雰囲気も良かったのですが、予算よりかなり高かったので、安い部屋はないかと尋ねますと、 あるということなので見せてもらうことにしました。が、まるで迷路のような廊下を延々と歩いた上に、地下に下りていくといった具合で、ついた部屋は狭い上に暗く、以前に泊まったホテルの方が・・・と言う感じでしたので、 やはり先ほどのホテルに決めることにしました。 「Los Arcos」というそのホテルは、元修道院を改築したホテルと言うことでしたが落ち着いた雰囲気が気に入りました。
 荷物を置いて一休みし、近くのシルバーのお店を見て回ることにしました。探し物の写真など資料を準備してきましたので、その写真を見せながら尋ねまわりました。 在庫をたくさん持っているところは少ないため、とにかく気に入った商品をどんどん集めていきました。町中どこを歩いても坂道ですので、上ったり下ったり運動量も半端ではありませんが、限られた時間ですのでとにかく 歩けるだけ歩いて探し回りました。

 このあたりもお昼休みが長いため、なじみの店でも閉まっているところもあり、夕方6時くらいから再び開店するということでしたの、少し早めに夕食を取ることにし、お気に入りのレストランへ行くことにしました。 少し疲れていましたので、軽い物をということで玉子サンドができるかと尋ねてみますと、玉子はどのように調理するのかとか詳しく聞いてくれた上で作ってくれることになりました。 運ばれてきたものは、トーストにオニオン入りスクランブルエッグをはさんだものでしたが、あっさりした味でおいしいものでした。 運んできてくれたスタッフの男性が、「日本ではメロンが10ドルもすると聞いたが本当か?」と尋ねてきましたので、10ドルどころか高いものは50ドルいじょうするよ、と答えますととても驚いた顔をしていました。 メキシコではだれもが口にする庶民の果物ですが、甘みはあまりありません。
 食事も終わり、6時半くらいになっていましたので、先ほど閉まっていた店に戻りまた商品探しが始まりました。8時くらいまではどこのお店も開いていますので、時間が許す限り、色々なお店を見て回りました。 8時も回り、疲れもでてきましたのでそろそろホテルへ戻ることにしました。が、丁度ソカロの教会前にきたところで、急に鼓笛隊のような音が聞こえてきましたので何事だろうと音のする方向を見てみますと、 グアダルーペのマリアの旗を掲げた人を先頭に、鼓笛隊、聖人を掲げた人が続き、その後ろをロウソクを持ったたくさんの人々、そして最後にキリスト像を担いだ人が続いていました。 どうやら、みんな、サンタプリスカ教会へと向かうようでした。
 ホテルへ戻って、スタッフの女性にさっきの行列のことを聞いてみますと、今日はサンタプリスカ教会の大きな行事がおこなわれる日だということでした。 部屋に戻り、早めにベッドに入っていたのですが、寝入った頃になって、「ガラーン、ガラーン」という音でびっくりして目がさめてしまいました。教会の鐘が鳴り響いているのでした。 そうこうするうちに、今度は「ドッカーン!」という大きな音です。どうやら花火をあげていたのでした。花火の音と鐘の音とが入り乱れ、ものすごい騒ぎのようでした。
写真 タスコの風景 January 2005 撮影    写真 ホテル「モンテタスコ」 January 2005 撮影   
写真 サンタプリスカ教会のお祭り January 2005 撮影

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