「縫製工房へ」
今日は、日本からアポを取っていた、縫製工場を訪れる予定です。ホテルのロービーで待っていますといつものシッパーの男性が迎えに来てくれました。
タイの工房はだいたいどこも、郊外のはずれにありますので、車がなければとても不便です。
この工房も、街中をでて幹線道路をかなり走った後、わき道をまた奥深く入ったところにありました。回りは田園風景が広がっているだけで、
工房の建物以外、何もありません。ちょっとした隠れ家のような雰囲気がしました。
門を入ってすぐの所に車を止めて、外へ出ますと、あらかじめ連絡を入れていたせいか、若い男性が一人建物の中から迎えに出てくれました。
そして、こちらが挨拶をしようとしますと、「こんにちは!」と流暢な日本語を話し始めました。
タイでももちろん、片言の日本語を話す方はたくさん見かけますが、この男性スタッフはかなり日本語に詳しいようでした。
あとでお話をうかがうと、日本と長く取引をしているとのことでしたので、日本語に詳しいのもなるほどと思いました。
建物の中に入りますと、まず目の前の大きな棚に山積みにされた生地に目を奪われました。よく見ると、その回りの床の上にもたくさんの生地が無造作に置かれていました。
だいたいは、織生地で、様々な柄行になっていましたが、案内の男性スタッフは、気に入った生地があれば、それで何でも作れますよと説明しながら、次の部屋へと案内してくれました。
次の部屋は、型紙を作成したり、生地を裁断したりする部屋でした。そして、同じ部屋の片隅では、サンプルを仕上げている男性スタッフがいました。
インドネシアでもそうでしたが、タイでも男性スタッフが活躍している様子でした。
さらに奥に進んでいきますと、そこは広い部屋で、たくさんのスタッフがミシンを使って商品を縫っていました。
以前にも縫製の工房へは行ったことがありますが、この工房は一連の作業がより効率的に行われているように思いました。
一通り工程を見終わった後、入り口近くの部屋に案内されましたが、そこには色々な衣料のパターン見本が並べられていました。
その中から気に入ったパターンを見つけ、好きな生地を選び出すと注文できるようになっていました。
さっそく、パターン見本を一つづつ検討していき、スタッフの方からもアドバイスを受けながら、型を決めていくのですが、
大きさなどの点でどうしてもイメージが浮かばないときには、作業中のスタッフの中からイメージするような人を探しだしてくれて、実際に身に着けてどういう雰囲気になるかを見せてくださいました。
数パターンを選び出した後、今度は生地のサンプル見本を見せていただきながら、どの生地を使うかを決めていきましたが、ここでも、実際に使う生地を使いながら具体的なイメージを見せてくださるので、
セレクトもスムーズに進みました。何より日本語の堪能なスタッフが色々とアドバイスしてくれるのが心強い味方でした。
左写真 縫製工房 July 2004 撮影
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