旅行記 インドネシア編 その2

 日本人にも大人気のインドネシアですが、色々な雑貨の宝庫でもあります。今回はその雑貨探しの旅です。
楽器工房 December 2003 撮影

「楽器工房へ」

 バリには海外から移住する人々も多いと聞きますが、その中にはかなりの日本人も含まれているようです。 街中には民芸品のお店もたくさん並んでいますが、商品に惹かれてお店に入っていろいろお話を伺っていると、 オーナーが日本人だったりすることも少なくありません。さすがに、日本人好みの商品に仕上げているなあと感心します。 そのせいか、街中を歩き回り、あっちのお店、こっちのお店とはしごをするうちにあっという間に時間は過ぎていきます。

 気がつけば、もうあたりは真っ暗で歩き回ったせいでおなかもすいてきました。そろそろ引き上げて夕食を取ろうということになり、 車へ戻ろうと道を歩いていると、探していたジャンベやディジュリドゥなどが目に飛び込んできました。 とにかく、話を伺っておこうと店に入り、商品の素材や作り、値段などを確かめました。 楽器の種類も数もたくさんだったので、工房を持っているかと聞いてみたところ、店の裏にあるということなので、 見せてもらえないかと頼んでみましと、快く案内してくれました。
 店の横の路地を入ったところに、小さな工房がありました。中では、若い男性がレインスティックにアボリジニの柄を描きつけているところでした。 ジャンベやディジュリドゥなどが、木をくりぬかれたままで山積みにされています。 木材の加工も同じ場所でしているのかどうか尋ねると、この店では絵付けだけを行っているということでした。 最近では、楽器なども一つの工房で一から作られるということも少なくなりつつあるようです。あらかじめ出来上がったボディを仕入れて、 それに絵付けなどの仕上げをしているようです。
 絵付けだけといっても、何種類か手法があるようで、一つの部屋ではアボリジニの柄の点描のような絵付け作業をしていますし、 もう一つの部屋では、ハワイを連想させるような水彩画のような絵付け作業をしていました。 そういえば、インドネシアで商品を探す場合も、一つの商品で産地はありますが、そこである程度まで商品を仕上げたあと、 最後の仕上げをバリ島などで行っているという話を日本で聞いたことを思い出していました。
 一通り作業を見せていただき、もう一度お店の方へ戻って、商品の値段や納期を確かめて、改めてオーダーするということにし、そのお店を後にしました。
 左写真 楽器工房 December 2003 撮影

写真 楽器工房 December 2003 撮影    写真 楽器工房 December 2003 撮影   
写真 バリ風景 December 2003 撮影

シルバー工房 December 2003 撮影 「シルバーを求めて」

 今日は、探し物の中でまずシルバーの工房まで出かける予定です。朝8:00にロビーで待ち合わせていたのですが、8:00にはイレーナさんはすでに待っていてくれました。 車でも片道1時間以上かかるということなので、すぐに出発しました。
 ひたすら幹線道路を走る続けます。街中を過ぎると、見渡すばかりの田園風景が広がります。バリでは2毛作どころか3毛作が行われているということで、 よくよく窓からの風景をみて見ると、ある田んぼでは田植えが終わった後らしいのですが、すぐお隣の田んぼでは稲が刈り取られていたりと、 同時に様々な光景をみることが出来ます。豊かな大地を感じさせてくれます。

 バリでは、毎日のように宗教的なセレモニーがいたるところで行われていると聞いていましたが、走っている途中、集落に入ると必ずといっていいくらい、 一方通行になっており、その集落の世話役らしい人が交通整理をしているという光景に出くわしました。イレーナさんのお話では、 ちょうど、年に一度の「満月のセレモニー」にあたっているということです。日本のお月見のような日になるのでしょうか。 このセレモニーは島中のいたるところで行われており、夜には盛大なお祭りになるということです。セレモニーに携わる男性はみんな、白黒のチェックの布を腰に巻いているようですが、 この白黒チェックの布は、建物の柱にも巻かれているのをよく見かけます。魔よけとか清めの意味合いがあるように伺いました。 セレモニー自体もとても魅力的で、時間があれば是非ゆっくり見てみたいところですが、今は仕事優先です。

 途中何度も足止めにあいながら、何とか目的地に到着しました。 シルバーといっても、決まった形を探しているのですが、どこで扱っているかはわかりませんので、片っ端からお店を当たっていくことにしました。 さすがに、シルバーで有名な所ですので、観光バスなども止まっていますし、門構えの大きなお店が並んでいます。 すぐに見つかるかなと簡単に考えていたのですが、当たっても当たっても見つかりません。
 どれくらい回ったか、やっと探しているものと同じ形のものを置いているお店に出会いました。 が、そこはそれほど在庫をもっておらず、たくさんほしいことを伝えると、少し待てば準備できるからということなので、少し待ってみることにしました。 待っている間に、シルバーを作っている様子を見せてもらえないかと尋ねてみると、店の奥で小さな工房があるので、そこを見せてくれることになり案内してくれました。
店を抜けて、裏庭に出るとそこにコーナーのようなものがあって、そこで若い男性がシルバーの板を叩いて薄く延ばしていました。 方抜きはしているようですが、一つのピアスを作る場合も、丸い板や細い棒や小さな粒状になったシルバーを丁寧に組み立てていきます。 メキシコのシルバーやタイのシルバーに比べて、バリのシルバーは細かな繊細な細工が特徴に思えます。 それぞれの国によりそれぞれの個性を見つけるのも楽しみの一つといえるでしょう。
 ふと、そばに立っている木の実が気になって、何の実か尋ねますと、スターフルーツの仲間で「BELIMANG WU」といい、その実でシルバーも磨くことができるということで、 試にその実を一つとってシルバーを磨いてくれました。確かにきれになります。 日本ではシルバーを磨くのに布や液体を使いますが、自然の木の実でも磨くことができることにとても驚き、感心しました。

 そうこうしているうちに、その店のスタッフがシルバーをたくさん持って帰ってきました。探していたタイプと同じものです。 それらをすべて、一つ一つ検品しながらよいものだけを選びます。かなりの数ですので、時間もかかりますがすべて済ませ、 支払いをも済ませました。
 そのお店を出て、車の方へ戻ろうとすると、観光客相手のお土産を売っている女性が売り込みにきました。 バティックやイカットの布を持っていたのですが、「2枚で¥1000よ。安いでしょう。」と片言の日本語で話し掛けてきます。 観光客相手の売り子さんは、安く売るわけがありませんから、「いりません。」といって、車の方へ行こうとすると、 「3枚で¥1,000にするから。」と引き止めます。それでも、いらないというと、「じゃあ、4枚で¥1,000」と、さらに呼び止めます。 一体、何枚まで行くのだろうかとも思いましたが、もとより買うつもりはありませんでしたので、丁重にお断りして車に戻りました。

 
右写真  シルバー工房 December 2003 撮影
写真 シルバー工房 December 2003 撮影    写真 シルバー工房 December 2003 撮影   
写真 シルバー工房 December 2003 撮影    写真 BELIMANG WUの木 December 2003 撮影    写真 シルバー工房 December 2003 撮影

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