旅行記 アトランタ編 その4

 アメリカ全土においても、いたるところで見本市が開かれていますが、今回は中でも最大級を誇ると評判のアトランタのAMERICANS MARTを訪れることにしました。
AMERICANS MART July 2003 撮影

「AMERICANS MART」

 アトランタ滞在中、毎日のようにアメリカンズマートへ通いました。1棟〜3棟を上から下まで、とにかくひたすら歩き回ります。 建物の中もとても広大ですが通路も広いので、年配の方などは、小さな一人用自動車に乗って回っていらっしゃるようでした。 回りながら、何とかサンプルを手に入れられないかと連日あちらこちら聞いて回ったのですが、どうやら最終日に行けば手に入るものもあるようでした。

 そして、いよいよ今日はアメリカンズマートも最終日です。すでに終了しているブースも所々みられます。 いくつかのメーカーとアポを取っていましたので、順番に回ることにしましたが、最初に訪れたブースには誰もいませんでした。 一番サンプルを分けてくれるのに熱心なブースだったので、少し待ってみましたが誰も現れません。隣のブースの方から、後できたほうがいいよ、 といわれましたので、先に別のブースを訪れることにしました。 3棟から2棟へ急いで移動し、次のブースへ行ってみました。そこでも、サンプルを分けてくれる約束をしたスタッフはいません。 別のスタッフは、サンプルを分けられないと言い出したのですが、ここで諦めるわけにはいきませんので約束をした旨を説明しました。 粘っていますと、先日のスタッフと連絡をとってくれて、約束していたことを確かめてくれました。 目をつけていた商品を何点か選び、支払いを済ませ、さっきのブースへ戻りました。 が、まだ誰もいません。無用心だなあと思いながら、またしばらく待っていましたが、さっきのお隣のブースの方もどうしたのかなあ、と首をかしげるばかりです。
 とにかく時間がありませんので、また別のブースを回ってみることにしました。そのあたりのお店はアクセサリー関連が多いのですが、だいたいサンプルという看板を出しています。 そういうブースでは、サンプルを手に入れることが出来ます。おまけに「セール」という看板まで出しているブースもあります。どうやら、売り尽くして帰りたい様子です。そこで興味を引いた商品を買って回りました。

 また、別のブースは1棟でしたので、連絡通路を渡り急いで訪れましたが、そこでも前日に約束したスタッフはお休みです。 べつのスタッフが対応してくれましたが、引継ぎも何もありませんのでサンプルを分けるのは難しいというばかりです。ここでも引き下がるわけにはいきませんので、 とにかく、日本での店舗や商売のことについて説明しました。
 最初は、なかなか取り合ってくれなかったのですが、そのうち熱意が通じたのか、そのスタッフの上司に聞いてみるので夕方5:00にもう一度来てくれということになりました。 夕方再度訪れた時には、親切に対応してくれて無事にサンプルも手に入れられましたので良かったと思いました。

 そして、何度いっても誰もいなかった例のブースへ今度こそと思いつつ訪れますと、やっとオーナーがいました。 こちらのことも覚えてくれていたのですが、前回とはうって変わって、「この展示会が終わったら、デトロイトの展示会に出店するのでサンプルを売るわけにはいかない。」と手のひらを返したような対応です。 何か不自然な様子に、ねばって話をしていますと、どうやら、日本人はデザインだけ盗んで安い物を中国で作らせるのだろうと誰かから言われたようでした。 そういうことは絶対にないからと説明し、(事実、そういった類の商品ではありませんし)何とか納得してもらいました。そして、やっとサンプルを分けてもらうことが出来たのでした。  左写真 AMERICANS MART July 2003 撮影


ストーンマウンテン・パーク July 2003 撮影 「ストーンマウンテン・パーク」

 コカコーラセンターやマーガレットミッチェル記念館なども観光としては良かったのですが、広大なアメリカですから自然の観光名所も数多くあります。 アトランタには世界最大の花崗岩として有名な「ストーンマウンテン」があります。せっかく、アトランタへ来たのですから思い切って出かけることにしました。
 ストーンマウンテンまではホテルからもかなりの距離です。ツアーで行くとよいのですが、旅行センターに問い合わせたところ、決まった人数が必要だということです。 人数が集まるまで待っている余裕もありませんので、ホテルのフロントで何とか車を手配してもらえないかとお願いしてみました。 個人的に手配するとなると、費用も結構かかるためスタッフも難しい顔をしていましたが、どうしても行きたいとねばって何とか車を手配してもらい、 ちょうど、快適な30分のドライブを堪能し、ストーンマウンテンのキャンプ場の入り口まで案内してもらいました。

 着いたのは、ストーンマウンテンに隣接したキャンプ場でした。このあたりは、ストーンマウンテンを中心に一大リゾートエリアになっており、色々なアトラクションやゴルフ場、ホテルなどの施設があります。 まず、インフォメーションセンターで目的のストーンマウンテンまでの行き方を尋ねますと、 地図を渡され、目指すストーンマウンテンは、水上タクシーに乗って湖を渡った所にあるということです。そして、そのための無料チケットを手渡されました。
 水上タクシーの乗り場はキャンプ場の中にあります。キャンプ場の中を散策しながら乗り場を探します。 日曜日ということもあり、キャンプ場の中は、大きなキャンピングカーがたくさん並んでいます。親子連れが持参した自転車に乗ってサイクリングしています。散歩をしている老夫婦の方も見られます。 広大なキャンプ場なのですが、驚いたことにごみ一つ落ちていません。ごみ箱もあちらこちらに置かれていますが、中には半分も入っていません。 公共の場所を大切にする精神が徹底している様子、豊かな自然を大切にしている豊かな心が感じられ、すごく感動してしまいました。 そして、道に迷ってしまった時にも、気軽に正しい道を教えてくれるその心意気にもほっとさせられました。
 無事に乗り場に着いたものの、うっかり水上タクシーの運行時間を確かめていなかったので、不安なままに1時間くらい待ちましたが、 その間、乗り場に集まってきた方々が、やっぱり親切に時間や色々なことを教えてくださいました。 そして、水上タクシーが到着した時、小さな子供まで誰一人先に乗ろうとせず、初めから待っていた私たちに先に乗りなさいと誘導までしてくれるのです。   その素朴な優しさが、旅先での不安な気持ちを吹っ飛ばせてくれました。
 無事に湖を渡ると、中はリゾートシャトルが走っており、それでストーンマウンテンのふもと、スカイリフトの乗り場まで送り届けてくれます。

 「ストーンマウンテン」は世界最大の花崗岩です。山の面積は236ヘクタール、標高252m。約3億年前にマグマの活動で出来た火成岩が、 のちに地上に噴き出し冷却されて花崗岩になったものです。斜面には3人の南部の英雄の像がレリーフになっています。 向かって左からジェファソン・デイビス南部同盟総司令官、ロバート・E・リー将軍、そしてジャクソン将軍です。 レリーフの大きさは横58m、縦27m、製作のための工事は1923年に始まり、途中30年あまりの中断後、1958年から再開され1964年に完成しました。

 このレリーフを見物する絶好のポイントはふもとのメモリアルホールからです。ここは南北戦争の資料館でもありますので、少しゆっくり見学して回りレリーフもじっくり見ました。 そして、いよいよスカイリフトに乗って山頂までの遊覧です。上っていく途中、ガラス越しに目の前に見えたレリーフがとても雄大でした。
 山頂はまさに、360度の大パノラマが目の前に無限に広がっています。遠くまで見えるのは緑のじゅうたんだけです。 はるかかなたに、ビルの影が蜃気楼のようにかすんで見えます。まさにアメリカの広大な国土を感じる瞬間です。  右写真  ストーンマウンテン July 2003 撮影
写真 ストーンマウンテン・パーク July 2003 撮影    写真 ストーンマウンテン・パーク July 2003 撮影   
写真 ストーンマウンテン・パーク July 2003 撮影    写真 ストーンマウンテン・パーク・キャンプ場 July 2003 撮影   
写真 ストーンマウンテン・パーク July 2003 撮影

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