「タスコへのバス旅」
ギフトショーから戻ると、休むまもなくタスコへ出発です。
メキシコシティーからはたくさんの遠距離バスが出ているので、割合どこへも出かけやすいようです。
出来れば、今日片付けてしまいたい仕事もあったので、何とか夕方までにタスコへ着くようにと大急ぎで準備をしました。
今回は、この「ホテル セゴビア」を起点に、色々な場所に出かけますので、スーツケースなど大きな荷物はホテルへ預け、
出来るだけ軽装で出かけます。
タスコ行きのバスは、地下鉄の「TAXQUENA」(タスケーニャ)から出ています。
ここはバスのターミナルになっているので、アカプルコなど、色々な地方へ行くバスが集まっています。
タスコ行きのバスは、1時間に1本ですので、出来るだけ早いバスに乗ろうと急ぎました。
16:20にバスターミナルに着いたのですが、次のタスコ行きは17:00出発でした。
バスのチケットを買い求め、待合室へ入りますが、入り口の所で危険物が持ち込まれないように手荷物検査があります。
前回はかばんの中まで厳重に調べられましたので、この日も同じような感じかと思っていましたが、
検査をする人によってまちまちらしく、この日は中身のチェックはありませんでした。
待合室の中は、月曜日のせいか、人もまばらで閑散としています。
バスターミナルの方を見てみますと、ちょうど目の前にタスコ行きのバスも止まっていました。
ドアは開いているのですが、係員の人がまだなので乗車はできません。
他のバスの様子を眺めたり、お茶を飲んだりするうちに5分前くらいになって、やっと係員の人がバスの入り口にやってきました。
バスの入り口で、チケットをチェックされますが、同時に、飲み物とお菓子を手渡してくれます。
飲み物は水かジュース、チョコレートの小さなお菓子でした。
座席はすべて指定です。ゆったりしていて乗り心地はよさそうです。
見回してみましたが、半分も埋まっていないのではないでしょうか。
定刻を少し過ぎてバスは発車しました。
ターミナルの周りの道路はとても混んでいてなかなか進みませんでしたが、
まもなく高速道路に乗るや、快適に走り出しました。
外は夕日が大分傾いてきていて、まもなく沈みそうです。
何とか、日没の写真を撮ろうと頑張ってみたのですが、なかなか難しく、
そうこうしているうちに、本当に太陽が沈んでしまいました。
太陽が沈んでしまうと、もう真っ暗な世界が続くだけです。
昼間走っても、荒涼とした風景が続くだけの道路ですが、今は本当に何も見えません。
時折、小さな町(というか集落)に近づくと、まばらな明かりが見えるくらいです。
そんな中で、料金所では、機関銃を持った男性が何人か見張りをしていました。
前回はそのようなこともなかったので、何かあったのではないかと思いましたが、
昨日の疲れからかすごい眠気が襲ってきて、気が着いたときには、目の前に何とも美しいタスコの夜景が広がっています。
あまりの美しさに見とれていましたが、もうタスコの町です。
それまで快適に走っていたバスですが、タスコに入ったとたんにすごい渋滞です。
ちょうど19:00を過ぎた頃ですので、ラッシュの時間帯らしく、のろのろと進む中30分くらいかかって、ようやくバスターミナルに到着です。
ここは、タスコの町の中でもふもとの方ですので、目的地のタスコのソカロ(サンタプリスカ教会)までは、
乗合バスを使わなければなりません。
乗合バスといってもバス停などありませんので、目的地に行くバスを見つけてこちらから合図して乗せて貰います。
時間のせいか、どのバスも満員で通り過ぎていきます。
いつになったら乗れるのだろうと諦めて待ちつづけ、ようやく1台のバスがそばで止まり、何人か降りましたので、すばやく乗り込みました。
バスといっても、10人くらい乗り込むともう満員です。
おまけにやっと乗り込んだものの、道路はすごい渋滞状態で、のろのろ運転です。
タスコの町はどこへ行くにもすごい坂道なので、あまり速度が遅いと後ろへ進んでしまわないかと変な心配をしてしまいます。
ソカロへ着いたのがもう20:00を過ぎていました。あたりの店もほとんどしまいかけています。
今日の仕事はあきらめて、ホテルを取りに行くことにしましたが、ふと山の方を見上げてみるとくっきりとイエスの像が白く浮かび上がっていました。
左写真 タスコ行きのバス Junuary 2003 撮影
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