旅行記 メキシコ編 その2

 今回はシルバー製品で有名な「タスコ」の町での1日です。

写真 タスコMarch 2001 撮影 「タスコに行こう!」

 メキシコシティーでもシルバー製品はたくさん売られていますが、種類にしろ値段にしろ、やはりシルバーの町「タスコ」に行かなければ。
タスコはメキシコシティーから約160km離れていて標高は1800m、高速バスが出ていますが片道約3時間かかります。
今回はMr.Gonzalez(ゴンザレス)に案内してもらうことになりました。
写真 タスコMarch 2001 撮影
 タスコは、16世紀、メキシコの征服者コルテスが小さな銀鉱を発見し、18世紀にはフランス人の山師ホセ・デ・ラ・ボルダがさらに大鉱脈を発見して、シルバーラッシュの街になりました。
1930年代にはアメリカ人のウィリアム・スプラトリングがこの町に銀細工の工房を開き、工芸職人を養成しました。 現在は銀は採れませんが、それでもシルバーの町として有名です。
 町並みの原形はフランス人のボルダが作り、町の経営の基盤はスプラトリングが築いたといわれています。
現在、この町は厳しい建築制限をして、昔ながらの赤屋根と白壁の町並みを保全しています。
写真 高速道路の料金所 March 2001撮影 「タスコまで」

 タスコまでは、メキシコシティーを出てからずっと高速道路を走りつづけます。
メキシコシティの中は車だらけで結構渋滞していますが、メキシコシティを出て高速道路に入るや片側3車線で広々しています。 おまけになぜこんなに・・と思うほど車が走っていません。日本ではまず考えられない光景です。 道路は山を上ったり下ったり、曲がりくねっていましたが渋滞など気にせず快適なドライブです。
それにしてもせっかくの立派な高速道路がもったいない・・・。
 3月のメキシコはちょうど日本の5月頃の気候で、おまけに空気も乾燥しているとあってとても爽やかです。 時々突然小さな町が現れてきたり、トウモロコシ畑があったりしますが、見えるのは「不毛の地」という言葉がぴったりの広大な大地だけです。
 ところで、料金所に入るや否や、新聞、お菓子、お花などなどの売り込みに囲まれます。
メキシコシティでも信号を待っているときなども必ずといっていいほど売り込みにきますが、これも名物の風景ですね。
写真 高速道路の料金所 March 2001撮影
写真 タスコの坂道 March 2001 撮影 「タスコの町並み」

 タスコの第一印象は、山間に貼り付いたようなイメージなのですが、その佇まいがとても綺麗だと思いました。
赤屋根と白壁の建物が続いているのです。まるで、中世のヨーロッパの街の佇まいを想像させてくれます。
観光地なので、道行く人もヨーロッパ系の人が多いように思いました。
日本でも坂は多いですからちょっとやそっとでは驚きませんが、その坂たるや狭い上に傾斜角度はいったい何度くらいあるんだろうと思うくらい、タスコは坂の町です。
また、タスコという町は、シルバーの店しかないのではと思うほどシルバーの店だらけで、この町での仕入れには、時間がいくらあっても足りるということはありません。
いずれ、このサイトでもタスコのシルバーの商品特集を組みたいと考えていますので、お楽しみに!
写真 タスコの坂道 March 2001 撮影
写真 ホテルポサダレラミシオン March 2001 撮影 「ちょっと休憩」

 昼食は、「POSADA DE LA MISSION」(ポサダデラミシオン)ホテルのレストランで。
「POSADA DE LA MISSION」もまさに中世のヨーロッパを思わせるコロニアル風の建物です。 パティオには色とりどりの花も咲き乱れタイムスリップしたような気分です。
レストランに一歩足を踏み入れたとたん、バルコニーから見える景色には、坂の町タスコが目の前に広がっています。
 ボーイさんが注文を取りにきて、そのときはとにかく「タコス」を食べたかったのですが単品では見つからなかったのでセットメニューを注文しました。
ここの「タコス」は日本で一般的に知られているようなクレープのようにやわらかいものではなく、油で揚げたカリカリのものです。
それに、アボガドのサラダのようなソースなどをつけながらいただきます。
「メキシコ料理は辛い!」と日本では思い込まれていますが、ここの料理はぜんぜん辛くありません。 もちろん、場所によっては辛い料理を出すところもありますが、日本と同じで味はいろいろですね。
 そのうちにギターの音と歌声が聞こえてきて、マリアッチの2人組みの登場です。
メキシコでは昼食時がマリアッチの稼ぎ時で、テーブルごとに回ってきてリクエストを聞いてくれるます。 何をリクエストしようかと考え、「ベサメムーチョ」は昼間にリクエストする曲ではないので、「シェルトリンド」をリクエスト。 さすがに慣れたものでまた絶妙のハーモニーで、美しい生演奏を聴きながら美味しい食事をとるってなんて贅沢なんだろう・・・。 歌のチップとして10ペソ(約125円くらい)渡しました。チップの額に決まりはありませんが、食事の時などは大体総合計の10%くらいを目安にさりげなくテーブルに置くようです。
さて、お腹も落ち着いて疲れも取れたところで、「仕入れ」に行かなければ!  写真 ホテルポサダレラミシオン March 2001 撮影

写真 タコス料理 March 2001 撮影    写真 マリアッチ March 2001 撮影
写真 タコス料理、マリアッチ March 2001 撮影
 シルバーの質については925あるいはスターリングシルバーと彫られている場合は、純銀含有率は92.5%ということになります。 純銀は975といって97.5%以上の含有率のものを言いますが、アクセサリーとしての強度が保てないので一般的には925のものを銀製品と呼んでいます。
写真 タスコの夜景 March 2001 撮影 「タスコの夜」

 メキシコシティーでもそうですが、タスコのような町でも「インターネットカフェ」があります。
電話をかけるにも時差を考えながらかけなくてはいけないので、海外からの連絡などよく「インターネットカフェ」を利用するのですが、 この日も一度試してみようと、来るとき確かにあったインターネットカフェ」を探しに夜のタスコの町を歩いてみました。
お店はほとんど閉まっていましたが、観光客の人たちとは結構出会います。
残念ながら「インターネットカフェ」は営業していませんでした。
でも気候が爽やかなので、夜の散歩もなかなかいいものです。こうして「タスコ」での仕入れに追われる一日が過ぎていきます。
写真 タスコの夜景 March 2001 撮影
写真 シルバー工場 March 2001 撮影 「そして仕入れは続く・・・」

 次の日も早朝からシルバーの仕入れです。
町の工場を見学したりして、その作業工程を確認したりするのも、楽しい反面、勉強になります。 タスコの町での時間は、延々と仕入れに費やされますが、とても美しい町並みや、シルバー作りの職人さんなどの光景は、一生忘れられない思い出のひとつです。
写真 シルバー工場 March 2001 撮影

「ベサメムーチョ」
あまりにも名高いラテン・ナンバーです。
作者はメキシコの女流ピアニストで、1941年にこの曲を発表しました。甘い甘い恋いの歌です。

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