旅行記 ミラノ編 その1
「ミラノへ」 イタリアのミラノまでは12時間の長旅です。ミラノまでの直行便もあるのですが、ウィーンの乗換えというのもいいものかなと思い、今回は初めてオーストリア航空を使ってみました。 関空発の便は、エコノミークラスだったにもかかわらず、全座席TV付、足置きまである(座席の間隔も幾分広いような感じでした)おそらく新しい機体だったので、 気分的にも結構快適で、時間もそれほど気になりませんでした。 エコノミー症候群など色々問題になり、飛行機会社も快適な旅のサービスを考えているようで、その種の機体があることは聞いていましたが実際に乗ったのは初めてでした。 順調にフライトは進み、ウィーンでの乗り継ぎが少し遅れましたが、ミラノ到着は大体予定通りの時間でした。 長旅も終わり、やっと外に出られるとみんな立ち上がったのですが、いつものようにすぐにはドアが開きませんでした。 説明もなかったので、どうしたのだろうと少し騒然となりましたが、15分くらい待たされて、やっとドアが開き、タラップの下で待っていたバスで到着ロビーへと運ばれました。 以前でしたら、ここで入国手続きとなるところでしょうが、EU連合になって通貨も統一されましたので、EU加盟国の間は国内便扱いになったため 最初に到着したウィーンですでに入国手続きは済まされており、ミラノでは何もなく手荷物受取所まで進みます。 左写真 ドゥオモ広場 September 2002 撮影
「ドュオモ」 ギフトショーへ行くのは次の日からなので、今日は、ミラノに来たからには何と言っても「ドュオモ」を見ておこうと言うことになりました。 地下鉄を使うのですが、回数券を使った方が楽だと聞いていたので、改札口の前にある、日本でいうキオスクで購入しました。 回数券は10枚綴りだということだったのですが、5枚綴りになっています。 後で、たずねてみると、表と裏両方使うのだそうです。 日本だったら、必ず切符は回収されますので、表と裏両方使うなんて事は考えられませんが、ほぼどこまで行っても同一料金ということがそれを可能にするのでしょう。 切符は改札口に設置されている自動検札機を通し日付と時間を刻印し、ホームへと向かいます。 最初は慣れないので、うまく刻印できず少しあせりましたが、毎日通ううちに慣れていきました。 ドゥオモまでは4駅です。日本のように各駅の名前をアナウンスしませんので、気をつけて駅の名前を見ていなければなりません。 地下鉄といっても、冷房はありませんので、日本よりは幾分涼しいといってもやっぱりむんむんした熱気で包まれ汗がにじんできます。 ドゥオモ駅について、地下から地上に上がったとたんに、ミラノのシンボルであるドゥオモが目の前に現れます。 それまで目にしていた町並みとはまったく違った建物が眼に入るわけです。見た瞬間、一瞬鳥肌が立つような感じがしました。 さすがに、1386年から500年もの歳月をかけて完成したイタリア最大のゴシック建築です。長さ158m、幅93m、最も高い尖塔までの高さ109mというスケール。 約150本の尖塔が配され、それぞれに彫像が装飾され、全体で約3400体もの彫像があるそうです。その中でも、中央の尖塔上に輝く黄金のマリア像「マドンニーナ」は愛郷心のシンボルだそうです。 内部も総面積1万1700u、高さも68mという規模です。主祭壇を囲み聖歌隊席やパイプオルガン、回りのステンドグラス、など見るものすべてに圧倒されます。 時々、厳かに鐘の音が響き、横を見るとひざまずいて懺悔をしている人がいたりで、しばらく座席に座ってその荘厳な空間に浸っていました。 ドュオモは屋上にも上がれると聞いていたので、いったん外へ出て屋上へと上がるエレベーターを探しました。 ここは、観光名所ということで、外も中も本当にたくさんの人々でごった返していますが、その中でも建物は威厳を保っています。 建物が古いため、損傷も激しく、いつでも修復工事を行っているそうですが、この時期、ちょうど建物の正面前面の修復工事を行っていたのが残念でした。 ドュオモの屋上へはエレベーターで途中まで上がり、そこからは狭い急な階段を上って行くのです。 上りきって外へ出ますと、ミラノの街を一望できるすばらしい眺めが広がっていました。開放感も抜群で、ふと見ると屋根の上で寝転んでいる人もいるようでした。 建物すべてに彫刻が施されている感じで、本当に見飽きることはありませんでした。 長い歳月をかけて、人から人へ建物が受け継がれていくというその壮大さに圧倒される思いでした。 左写真 ドュオモ September 2002 撮影
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