旅行記 タイ編その4

 前回のタイへの旅は、楽器を買い付けたあと体調を崩してしまい悔いの残る旅となりました。今回はそのリベンジの意味も含めての買い付け旅です。
The Eastern Temple June 2002 撮影

「チェンマイへ」

 今回は、買い付けの都合で前回とスケジュールを入れ替え、チェンマイへ先に入り、あとからバンコクへと向かうスケジュールです。
深夜便で出発すると時間も有効に使えていいのですが、チェンマイが先ということもあり、朝の便での出発となりました。 ちょうどワールドカップサッカーの真っ最中ですので、空港なども警備が厳しいのかと思ったのですが、 いつもと変わらずスムーズに出発できました。

 バンコクで乗り継いでいきますが、国内線への待ち合いロビーのテレビはちょうどブラジル戦を放送しています。 いまはどこへいっても話題はサッカーでもちきりです。 日本からの観光客らしい方たちもたくさん待っています。
 出発までの間に、前回購入したテレフォンカードが残っていたので、使えそうな電話機を探していますと、 見覚えのある方を見かけました。 よくよく見てみますと、取引先の社長さんです。 声をかけてみますと、向こうもびっくりした様子でしたが、偶然チェンマイへいかれるとのことです。 旅の道ずれで、色々お話をしましたが、チェンマイでのホテルをまだ決められていないということで、 こちらの泊まるホテルをお奨めして、一緒に向かうことにしました。
 飛行機は30分くらい遅れて出発しましたが、チェンマイの空港では、ホテルの送迎車が待っていてくれましたので、 ホテルまでスムーズにつきました。 今回のホテルは、「Royal Princess Hotel」。ロケーションは抜群の便利さです。 ホテルのロビーにあるテレビもサッカーが放送されていますし、 予選の全試合の結果をどんどん書き込めるように看板のようなものが置かれています。
一息ついてから、夕食を取りに出かけましたが、入ったところが「Mr.lady ショー」を観ながらのレストランでした。  左写真 The Eastern Temple June 2002 撮影


ターペー門 June 2002 撮影 「セラドン」

 次の日は、午前中はホテルの近くのお店をどんどんのぞいていきました。 お店はいっぱいあるのですが、なかなか思うような商品が見つかりません。 品質、デザイン、値段それぞれが一定のラインを保てなければ買うわけにはいきません。 暑さもあって、お昼頃には疲れてきたので、ホテルに戻りそのままホテルで昼食を取りました。

 お昼からは、前にお店でも扱っていましたが、今はご無沙汰になってしまったセラドン焼きを久しぶりに見たくなったので、 郊外へ行く事にしました。 歩いていける距離ではありませんので、タクシーにしようかトゥクトゥクにしようか考えながらホテルを出ますと、 次々と「車に乗らないか?」と声をかけられます。
 この暑さですが、タクシーといっても冷房のついている車は少ないことを考えると、 風をうけるだけトゥクトゥクのほうがましかなと思い、 ちょうど声をかけてきた運転手と値段交渉をすることにしました。 最初は高い値段を言ってくるので、半額での交渉です。 駆け引きですので、そこから少しは高くなっても仕方ないかなという感じだったのですが、 かなり粘ってみると、ちょうど他のお客さんも少なかったのか、半額でいいということになりました。
走り出すと、運転手さんがしきりに「お寺を見に行かないか?」と話しかけてきます。 仏教国であるタイはお寺がいたるところにあり人気の観光スポットでもあるのです。 そうこうするうちに街中を抜けて郊外へ通じる道路へ出ますと、 やはり雨季のせいか目に入る緑の色がとても鮮やかです。 最初にこのあたりを訪れた頃に比べて、道路の方もずいぶん整備されたように思います。 結構車もたくさん走っているので、排気ガスをまともに受けたりすることもありますが、トゥクトゥクもまずまず快適です。 道路は並木道になっていますが、木の下のほうが虫除けのため白塗られているのが印象的でした。

 以前に少しだけ取引したことのある工房をまず訪ねてみました。 工房とショールームが一緒になっているとても大きな建物です。 運転手さんに待っていてもらい、ショールームの方へ入ってみました。 前とは様子が違っていて、取り扱っている商品も雑貨的なものよりは、高級な商品に変わっている感じです。 さすがにどれも素敵な商品ばかりですので、いろいろ見て歩いていたのですが、 声をかけてくれたスタッフの女性に、工房を見学させてくれないかとお願いしてみましたが、 公開はできないと断られました。
 トゥクトゥクに戻り、もう少し先やはりセラドン焼きのショールームがあったように思いましたので、 運転手さんにも尋ねてみますと、 ちょうど、その工房を知っていて、見学させてもらえるということで、そちらへ向かいました。
 大きな建物で、ショールームと工房に分かれていますが、工房の方はドアが開かれたままになっており、 誰でも見学できるようになっています。 ちょうど、ガイド連れの日本人の女性2名が中へ見学に行く様子でした。 工房の中は、見学しやすいように作られているようで、それぞれの工程に分かれて人々が製作していました。 そばにいた男性に写真をとっても良いと許可をもらったので、順番に写していきました。 この工房も、モールド(型)を使っての作業ですが、 それだけでなく手作業でレリーフを整えたりと丁寧な仕事になっています。
 工房を出ると、そのままショールームへと続いていますので、 そちらの方もゆっくり見て回りました。ショールームもとても広く、様々なアイテムが並んでいます。 見て回るうちにまたセラドンを扱ってみたくなり、 特に惹かれた商品が何点かありましたので、サンプルで買うことにしました。  右写真 ターペー門 June 2002 撮影
 セラドンとはフランス語で高温で焼かれた硬質陶器を意味し、 釉薬をかけて焼かれた表面が光沢のある翡翠のような仕上げになっているのが特徴です。
セラドンの釉薬はとても貴重なものです。当初は秘密の色などといわれていました。 セラドンの陶器は翡翠に匹敵するほど素晴らしいと賞賛され、最盛期には宝石と同じくらい価値あるものとされました。
そのつやはほとんど言い表すことのできない色、海のグリーンから始まり、 オリーブグリーン、ブルーグリーン、イエローグリーン、そしてグレイグリーンまで幅広い色を表現します。
タイでは13世紀スコタイ王朝のラムカムヘン王が中国より陶工を招聘し制作され始めたようです。
写真 土をこねる September 2001 撮影    写真 ろくろを回し形を整えている September 2001 撮影   

写真 形を整える September 2001 撮影    写真 窯入れ前の作品 September 2001 撮影   

写真 レリーフ製作 September 2001 撮影    写真 レリーフ製作 September 2001 撮影   

写真 窯入れ前 September 2001 撮影    写真 モールド September 2001 撮影   
写真 セラドン焼きの工房 June 2002 撮影

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