旅行記 タイ編その3 ムービー

  今回は思わぬグルメ旅となったタイへの買い付けです。
ホテルの窓から March 2002 撮影

「チェンマイの朝」

 今日もいいお天気です。 昨日は夜遅くにホテルに着いたのであまりわかりませんでしたが、 バンコクよりも大分北部にあるせいでしょうか、暑いとはいえ、バンコクの粘りつくような暑さよりは幾分ましみたいです。 部屋から窓の外を眺めてみますと、ちょうど眼下に、丸いプールと長方形のプールプールが目に入りました。

 朝早いというのに、もうプールサイドで横になっている人も見えます。 バンコクは高層ビルも建ち並び、まさに大都会といった雰囲気でしたが、ここチェンマイはかなり地方の町といった雰囲気です。 チェンマイ自体そんなに大きい町でありませんし、窓から見える風景も高層ビルなどなく、のんびりした感じで落ち着きます。

 8時に待ち合わせて朝食を一緒に取ることになっていましたので、1階のレストランへ降りていきました。 このホテルも朝食はやはりバイキング形式で、欧米風、中華風、タイ風といろいろなお料理が並んでいます。 回りを見回しますと、欧米人が多いように思われました。そういえば、チェンマイは欧米人がバカンスにくる土地柄だと聞いたことがあるような気がします。

 そういえば、この2年ほどで、チェンマイを訪れる日本人も若い人を中心に、それまでの何倍にも増えているのだそうです。 それまではプロのバイヤーが仕事のために訪れていることがほとんどだったそうですが、観光はもちろん、 個人的に商品を買い付けて持ち帰る方がずいぶん多くなっているということです。 ここ何年も日本ではエスニックブームが続いていますが、特にアジアへの関心の高さを改めて思い知らされたようでした。  左写真 ホテルの窓から March 2002 撮影


ホテルのロビーで March 2002 撮影 「チェンマイの町へ」

 朝食も済んで、いよいよチェンマイでの買い付けです。 Ms.Yはご自分のデザインサンプル作成のため、Mr.Iと一緒にメーカーを訪れる予定になっていました。 こちらは探しているものが違いますので午後3時にホテルで待ち合わせることにし、それまでは別行動をとることにしました。 そのあとでMr.Iは楽器メーカーを紹介してくださる予定です。

 バンコクではあわただしかった上、ホテルの場所が少し中心部から離れていたため、インターネットカフェへ行くことができませんでした。 そのため、まず日本へ連絡を入れるためにインターネットカフェに行きました。 店のスタッフに「日本へ送りたい」というと、一台のパソコンを選んでくれました。 日本人観光客が増えたせいか、日本語入力のパソコンだったので助かりました。 連絡をとりついでに、店の方のホームページを開いてみましたが、文字化けなどもなくきれいに見ることができ、今さらながら感動しました。

 連絡もすんで、そろそろあたりのお店も開店し始める時間になったので、いよいよ買い付けに出発です。 まずは衣類などからですが、以前に買い付けたお店に行ってみることにしました。 チェンマイでも同じような商品をいろいろなお店で売っていますが、使う生地や縫製などそれぞれの店によって違っているのです。 商品を選んでいますと、日本人のご夫妻の方が入ってきました。 同じような商品を選ばれていたので声をかけてみますと、横浜にお店を持っている方でチェンマイへ買い付けにこられたそうです。 お互い自己紹介をして、情報交換などをしましたが、このお店はご夫妻のお気に入りのお店の一つだそうです。 同じように見えて、作りがとても丁寧だと、同じようなことを思ってらしたようです。 手作り品ですから、同じ生地を使って同じデザインで作られていても、それぞれ微妙に違います。 その中から、よりよいものを選ばなければなりません。 選んでいる途中で、別のアイテムで探していたものがあり、ラッキーだと一瞬思ったのですが、 実はすでに、日本の業者がほとんど買い付けてしまったようでした。

 メキシコなどもそうですが、メーカーといっても少人数で作っているところがほとんどです。 タイミングが悪いとなかなか思うものも手に入りません。 それなら日本からオーダーしておけばいいのですが、サンプルを送っていてもなかなかその通りには仕上がりません。 やはり、実際に自分の目で確かめながら選んでいく方がよいようです。 とりあえず目に付いたものをピックアップし、さらにその中から選別し値段交渉をして支払いを済ませます。 一軒の仕入れを済ませただけでもかなりの量になりますので、ホテルに荷物を置きに戻り、さらにまた商品を探し、量が多くなればホテルへ・・・を繰り返します。 待ち合わせの時間まであっという間でした。  右写真 ホテルのロビーで March 2002 撮影

キム・チン March 2002 撮影 「楽器を求めて」

 3時にホテルのロビーで待っていましたが、Mr.Iはなかなか姿をあらわしません。 どうしたのだろうと思いつつ、日本であれば携帯などですぐ連絡がつくのでしょうが、こちらではどうしようもないので待つしかありません。 ちょうど隣のテーブルに、民族衣装に身を包んだかわいい女の子が家族連れでいましたので、写真をとらせてもらったりしました。

 1時間ほどしたでしょうか、突然見知らぬ若い女性が近づいてきました。 びっくりしたのですが、その女性はメモを持っていて、よく見てみるとMr.Iからのものでした。 仕事が長引いてどうしても時間が取れなくなったので、自分の代わりにこの女性が楽器メーカーに案内してくれるとのことでした。 その女性は、Ms.Byrd といってチェンマイの大学生ですが、Mr.Iと取引のあるメーカーにも勤めているとのことです。 3年程前に日本にも来たらしく、各地を回ったようで日本のことも知っているようでした。 それに英語も話せるので案内をかってでてくれたようでした。 ワゴン車を運転してきてくれたので、それに同乗し出発です。

 ホテルから10分くらい走ったところで、一軒のお店に案内してくれました。 中に入ると、女性が一人いましたが、私たちの訪問をニコニコして迎えてくれました。 あらかじめ連絡をしていてくれたようです。 壁の方を見ると探していた楽器がたくさん並んでいましたので、すっかりうれしくなりました。 その女性はオーナーらしく、また楽器の先生でもあったようですが、英語はそう得意ではないらしいので、Ms.Byrdに通訳してもらいながらさっそく楽器を選んでいきました。

 探していたのは、サ・ウーなどの弦楽器だったのですが、そばに並べてあったキム・チンという楽器に眼がいきました。 木の箱の上に弦を張っていて、その弦をばちでたたいて音を出していく楽器ですが、ちょうどピアノの原型でもいうような楽器です。 なぜかその楽器が気になってならず、どうしてもそれが演奏したくなりました。 オーナーにその旨を伝えてもらうと、ニコニコしながらまず模範演奏をしてくれました。 まねをしながらたたいてみましたが、弦のどこをたたけばいいのかさえわかっていない身ではうまくいくはずがありません。 それを見ていたオーナーは店の奥に入って入ってしまいました。 気を悪くしたのではないかと心配したのですが、すぐにオーナーは戻ってきて数枚の紙を渡してくれました。 見ると、キム・チンの説明書です。しかも驚いたことに日本語で記してあります。

 お話を伺うと、このお店にはたくさんの日本の方が訪ねてくるらしく、その関係で日本語の説明書があったらしいのです。 壁の方を指差されるのでそちらをよくよく見ると、タイの民族衣装を着てキム・チンをたたいている日本人の写真がたくさん貼ってありました。 その説明書をよく読み、もう一度オーナーに習ってみると少しずつ音が鳴らせそうです。 すっかり楽しくなって1時間くらい練習させていただきました。

 そうなると、予定外ではあったのですが、どうしてもこのキム・チンも持って帰りたくなりました。 楽器ですので使われている木の素材などによって音も大分違います。 軽いものもあったのですが、やはり音のよさそうなチーク材の物を選びました。 その他にも、サ・ドュアンやサ・ローなども買い込んだので、かなりの大きさと重さになり飛行機の中に持ち込めるだろうかと 考えましたが、何とかなるだろうと・・・。

 楽器を選び終わり、支払いも済ませ荷造りをしてもらっていると、ぶらっと一人の男性が入ってきました。 挨拶をする暇もなく、机の上に置いてあったサ・ドゥアンを無造作に取り上げて演奏を始めたのです。 なつかしい響きの素朴な音楽です。ちょうどビデオも持っていたので、了解を取って撮らせていただきました。

楽器を買い込みましたので、いったんホテルへ戻ることにしました。  写真 キム・チン March 2002 撮影

ムービー サ・ドュアンを演奏する男性
画質はあまりうまく撮れていませんが、雰囲気を味わっていただければ幸いです。
データ:MPEGファイル(1.37MBytes)
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