「LA GUELAGUEYZA(ゲラゲツァ)」
July 2006
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・オアハカ州、チナンテコ族のウィピル(儀式用の衣装)
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メキシコのオアハカ州では、7月最終とその前週の月曜日に大規模な舞踏フェスティバルがオアハカで開かれるほか、パレードや演劇、スポーツ競技、メスカル(オアハカ地方の地酒)展などもおこなわれ、各地からたくさんの観光客も訪れます。
今回はその舞踊フェスティバルのご紹介です。
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「ゲラゲツァの由来」
メキシコで強大な王国を築き上げてきた古代アステカ族は、「シロメン」というとうもろこしの女神を崇めていました。
アステカ族の支配がオアハカ地方へもおよぶようになると、この地方のサポテカ族やミステコ族もその女神を熱心に崇拝するようになり、現在のフォルティンの丘で盛大な祭りが行われるようになりました。
祭りは8日間続き、この間貧しい人には食べ物が与えられ、女神にはすばらしい歌や踊りがささげられ、一人の処女が選ばれて生贄にささげられたと言われています。
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それから五百年以上たった今日、フォルティンノの丘からは、コロニアルの美しい都市に変わったオアハカ盆地が一望されます。
その丘で、年に一度の民族舞踏のフェスティバル「ゲラゲツァ」が繰り広げられ、オアハカ州の各地から様々な民族が集まるのです。
メキシコ全国や海外からのたくさんの観光客も集まり、何万という観衆の熱気の中で、リラ(竪琴)の形の花籠を頭上に入場する「チーナス-オアハケーニャス」のグループを皮切りにフェスティバルは始まります。
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「ゲラゲツァの意味」
「ゲラゲツァ」はサポテコ語で、「助け合い」の習慣を意味しているのだそうです。農作業などの労働の互助や、日本の祝儀と同じように特別の機会に贈られる贈り物のことだそうです。
伝統的なインディオ(先住民族)の村の祭りでは、祭りの費用を負担する「マジョルドモ」と呼ばれる主催者が年毎に選ばれます。祭りの参加者たちはマジョルドモを助けるために
さまざまな贈り物をするそうです。
ゲラゲツァのお祭りでは、各地から集まる人々は、そのような習慣にならって、土地の特産物を携えてきて、踊りのあとで観客に贈るのだそうです。
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「ゲラゲツァに参加する人々」
「ゲラゲツァ」にはさまざまな先住民の人々が参加しますが、どのような人々か少しご紹介してみますと
ミステカ地方のミステコ族・・・「ミステカの歌」で始まり、途中からテンポの速いハラベに変わりながら踊ります。贈り物はミステカ低地地方で作った帽子と団扇だそうです。
イスモ=デ=テワンテペック地方のサポテコ族・・・ファンダンゴの曲に合わせて結婚式の踊りが披露されます。最後はつぼを頭にのせて踊ったあと、床にたたきつけて割るのだそうです。
アルト=パパロアパン地方のチナンテコ族・マサテコ族・・・衣装が華やかなうえに贈り物のパイナップルを持って踊るそうです。
サン=ペドロ=ミステペック地方のサポテコ族・・・伝統的な衣装に身を包み、ゆっくりしたテンポの曲で踊り、トルティーヤやタマル(とうもろこしの蒸料理)が配られるそうです。
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引用文献 「メキシコの民族と衣装」 京都書院
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