「インドネシアの木彫品」 August 2004


 今回は、もうすぐ入荷予定のインドネシアの木彫品のご紹介です。
工房の様子 「使われる素材」
 タイと同じように、インドネシアにも数え切れないくらい多くの木彫品の工房があります。家具から工芸品、そしてちいさな民芸品まで色々な木彫品が作られています。
 インドネシアの家具も、伝統的にチーク材です。チークとは、東南アジア全域に分布する広葉樹で、チークオイル(油分)を豊富に含み、防腐効果が高く、 また、水に強いことから「そり」や「よじれ」の心配もなく、昔から船舶の甲板・マストとしても使われています。強度・耐久性に優れ木目も美しく装飾的な価値もある事から、 高級家具等にも使用されています。 一時期の乱伐がたたり、随分減少したようで、今は政府により伐採の規制が厳しくなっています。そのため廃材を再利用した製品も作られています。
 家具の素材には、チーク材がよく使われているのに比べて、普通の木彫品にはもっと別の木の素材が使われています。 木彫品の見た目の大きさに比べ、ずいぶん軽いのです。現地の方に何の木かたずねて見ますと、「ALBASIA」とか「SANGON WOOD」と呼ばれている種類だそうで、インドネシアではよく見かける木なのだそうです。 タイでも、普通の木彫品には「モンキーウッド」が素材になっていますが、こちらは結構重さもありました。同じアジア圏とはいえ、木の性質も随分違うものだと思いました。 また、仕上げもインドネシアのものはカラフルな色合に彩色されているものが多く、見た目が可愛い雰囲気になっています。このあたりが日本でも人気のある所以なのかもしれません。

「家具を探して」
 探している家具のタイプは、天然の木の雰囲気が残る素朴な小型のインテリアのようなものでした。素材はチーク材を使ったものがいいと思っていましたので、 気に入ったものが見つかるまで探してみようと思いました。
 最初、街中を歩いている時にふとショーウィンドー越しに見つけた大き目の置物があったのですが、そこはメーカーではなかったので、値段があいませんでした。 そこで、車で木彫品の工房が集まっているという地域を回りながら、気になったお店があると手当たり次第飛び込んで行きました。 バラエティ、クオリティ、デザイン、そして値段とすべてにおいて気に入ったメーカーはなかなか見つからず、今回の旅では無理かなとあきらめかけていたのですが、 ホテルへ帰る途中で、ふと通り過ぎたお店が気になりこれが最後だと思って中へ入ってみました。
 間口はそう広い方ではなく、中も薄暗かったのですが、無造作に置かれた家具や置物などに目を奪われました。どれも、木のそのものの無垢の形をいかして作られた物ばかりです。 まだみがかれていない素の色合ですが、どれも暖かみが感じられます。どれ一つをとっても同じ形はありません。 ちょうど、オーナーらしい男性が出てきたので、色々とうかがってみますと、まだまだ奥にたくさんあるので、ゆっくり見ていくといいということでしたので、 お言葉にあまえて奥に入らせていただきました。
 ショールームの隣も大きな倉庫になっていて、そこにも商品が山積みになっていますが、まだまだ奥が続いています。 どんどん進んで行きますと、途中で木を切ったり、彫ったり、形を整えたりと職人さんたちが作業をしているのを見ることができました。作業場という独立したスペースではなく、倉庫の一角で 作業を行っているという雰囲気でした。木屑が飛び散っているようでした。どの職人さんも木屑の中で、もくもくと作業を進めていました。
 さらに奥に進んでいきますと、倉庫というか屋根だけのある建物の中に、色々の家具や置物、器などが無造作にうず高く積まれていて、びっくりしました。どうやらまだ、磨く前の製品を乾燥させているようでした。 どれも味のあるいい雰囲気のものばかりです。じっくりと見て回り、気に入ったものを選び出しますと、スタッフが中から取り出してくれました。 置物など、無垢の形を利用したものが多いのですが、最近はそういう木が手に入りにくくなっているということでした。

写真 工房の様子 July 2004 撮影    写真 素の木彫品 July 2004 撮影   
写真 木彫品 July 2004 撮影    写真 木彫品 July 2004 撮影   
写真 工房の様子 July 2004 撮影

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