「パディージャ2」
June 2004
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パディージャコレクション
「パディージャ」は、メキシコで人気の陶芸作家です。イラストコンクールのトロフィーもお願いしているのですが、今回は創作についてなどのお話を伺いました。 前回訪問した時は、パディージャもゆっくりと工房を案内してださったのですが、今回は仕事の真っ最中で、忙しそうな様子でエプロン姿のままであらわれましたが、 それでも、快くお話を聞かせてくださいました。
「パディージャの経歴」
パディージャは1955年、トラケパケに生まれました。お父さんは陶器の工房を持っていましたが、主に日常使いのカップやお皿などを作っていました。 最初はエンジニアリングだったのですが、1981〜1982年、「JICA」(国際協力機構)を通じて、岐阜県土師市の陶器と磁器の試験場で、 主に陶器の材料となる土や窯などについてのテクニカル面での指導を受けました。 その後メキシコへ戻りお父さんのもとで働いた後、1985〜86年、再び来日して、 今度は名古屋芸術大学で、デザインの勉強をしました。
その後、一旦メキシコへ戻った後、1989〜90年まで、イタリアのFAENZA(フィレンツェから100kmくらいの所だそうです。)で、 セラミックモデル(型)の勉強を続けました。 そして、1991年、メキシコのトラケパケで工房を持ち、本格的に創作活動に入っていきます。 それから、個展を開いたり、コンクールに優勝したりと、メキシコでの人気陶芸家の位置を確立していきました。 このように経歴をうかがった限りでは、 パディージャの陶芸の基礎は日本で築かれたように思われます。
「創作の様子」
パディージャといえば、その独特の人物の形や風貌が特色だと思いますが、どのようにイメージして創作するのかうかがいました。 そうすると、「GEOMETRIC FORMS」(幾何学的な形)を基本に考えているという答えが返ってきました。 具体的な説明をお願いしてみますと、 一つの作品を指さして、「この人物のボディーは、オレンジを半分に切ったものがまず基本にあります。その上に色々とデコレーションしていったものなのです。 デコレーションするものも、幾何学的な形からのイメージで、たとえば、コーン(三角錐型のお香)を手としてくっつけるとか、涙の形を基本にイメージを膨らませたものを ボディーにくっつけていくという過程を続けていきます。」と説明してくれました。 また、別の作品を指さして、「これはボディーがボーリングのピンを基本にイメージしました。 その上にまた幾何学的な形からイメージしたものをどんどんくっつけていくのです。」と説明してくれました。 どの作品もまずは基本イメージに、 何らかの幾何学的な形をモチーフにしているのだそうです。
それから、作品によく登場する「自転車」についてうかがうと、これはもう大好きなものだそうです。 毎日、自宅から工房までも自転車で通い、 どこへ行くにもまず自転車を使い、時間があれば、こちらもまた自転車が大好きな奥様と2人でツーリングに出かけるとのことです。 ヨーロッパへも、ツーリーング旅行へ出かけるのだそうです。そういう、大好きな自転車だから、作品の中にも一種独特の雰囲気を漂わせているのでしょう。 これからも「うれしい、楽しい、メキシコ的な」作品を作りつづけていきたいと目を輝かせながら話してくださいました。
写真 工房の様子 Junuary 2004 撮影
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