「タイのコットン」
September 2003
タイシルクは有名ですが、タイではその他にコットン製品も数多く生産しています。今回の旅では、運良く工房を見学する機会を得ました。
「工房へ」
チェンマイの街中から、車を1時間くらい走らせた所へ、そのコットンの工房があります。 車の窓から見える風景は、田畑ばかりで、のんびりした田園風景が続きます。時々、レストランが見えたり、陶器や家具などの工房が見えたりするだけです。 途中で、わき道に入っていくのですが、うっそうとした木々や背の高い草が生えているだけで、何にもない所に、白い大きな建物がいくつか建っていました。 車を止めて、その中の一つに入っていきますと、中には20台くらいの機織り機がずらっと並んでいました。
この工房では、糸を紡ぐことから始まり、製品に仕上げるまで一貫して人の手で手作りされているのですが、 ちょうど着いたのが、12:00を過ぎていましたので、職人さんたち(みんな女性たちですが)はお昼休み中でした。中の一角に集まってお弁当を広げているようでした。
入り口を入ったすぐの所に、コットンの糸の束が山のように置いてありました。その横には、糸紡ぎの素朴な装置があります。 機械を使うのではなく、糸を紡ぐのも人の手で紡がれているわけです。紡がれた糸は、先染めの要領で草木染めなどの自然な色合に染まっています。
先染めされた糸は、建物の中に並んでいる機織りを使って、生地に織り上がっていきます。 20台くらいの機織り機が並んでいますが、昨今の不況を受けているらしく、実際に動いているのは5台くらいだということでした。 しばらく待っていますと、お昼休みも終わり、職人さんたちもそれぞれ機織りに戻り、続きを織り始めましたので見学させていただきました。 縦糸、横糸に使う糸によって色々な柄の生地が仕上がっていく様子が良くわかりました。どの方もみんな、手際よく操作していきます。
織り上がった生地は生地は、別の建物にある縫製所で衣料や小物に仕立て上げられます。ミシンの前に座った女性たちが、やっぱり手際よく縫い上げていくのです。
だいたいどのメーカーも、ショールームと工房は離れていますので、なかなか実際に、一つの商品が出来上がっていく過程を目にすることは難しいですが、 こうやって、間近で見ていますと、一つ一つの商品が、素材の段階から手づくりされている様子を実感できて、本当に良かったと思います。
写真 工程 Augusut 2003 撮影
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